平成15年度「コミュニティ活動賞」優良賞受賞

湧水の田宿川の環境を守ろう

富士市・今泉六町内河川委員会

発足年度 昭和60年
メンバー数 310人
活動テーマ 快適な生活環境の整備

●永久のテーマ

「湧水の田宿川の環境を守ろう」をテーマに年間計画をたて、6〜10回の河川清掃活動を行っております。40年前の富士川台風で大被害を受けてから河川に対する意識が変わりました。
台風の度に暴れ川に変身する田宿川、床上浸水で我々の生命財産を脅かし奪った田宿川、その様子は未だに目に焼き付いております。川藻が増えてくると「そろそろ川掃除をするか」と町内毎に川藻刈りを行いました。深いところでは胸や肩位までありましたが、川藻を刈り取ると水 位が50〜60cmも下がりました。さらに川底に堆積した土砂を渫う「川渫い」も行いました。これで大雨が降ってもとりあえず大丈夫。昭和60年に沿川の六町内会で河川委員会を結成し、県議会議員、市議会議員の方々のお力添えを借り、毎年護岸工事を行っていただき、おかげさまで台風の被害は随分少なくなりました。
「湧水の田宿川の環境を守ろう」を継承してもらう手段の一つとして「たらい流し川祭」を昭和62年から始め、今年で17年目が過ぎました。今泉小学校では4年生が年間を通して学習材料に、吉原第二中学校ではボランティア活動の場に田宿川を題材に活動してくれており、大変有り難く、今泉六町内河川委員会も全面的に後押しをしております。
昨年今泉小学校が川自慢大賞県大会で優勝し、県代表で全国大会に出場しました。今年も静岡新聞社・SBS静岡放送主催、静岡県、県教育委員会後援の「あすなろ賞」を受賞しました。
近年県内外の行政機関や同志の団体が、田宿川を視察にきており交歓会なども行っております。来る11月2日には、東京・神奈川・埼玉・千葉の首都圏から視察にこられます。NPO法人ふじ環境倶楽部が中心になり、県・市の職員、学校の先生・生徒、同志が定期的にワークショップを行い、田宿川の環境保全の調査研究を行っております。
今や田宿川は広く注目を集め、富士市を代表する河川になってきております。それに伴い、河川清掃にもより以上に傾注しなければなりません。
「湧水の田宿川の環境を守ろう」永久のテーマでして、なんとしてでも死守しなければならない覚悟でおります。

●住民の関心が高まる

河川清掃40年の経験豊富な我々でも歳には勝てず、最近陰りが見えはじめて来ております。そこで、田宿川サポーターズクラブを立ち上げ、地元の企業、PTA父兄、学校、又心ある人達の応援を受けて活動しております。苦労は永遠につきものです。
文部省が2002年から始めた総合学習の影響で、地元の小中学校では2000年から試行錯誤で取り組み、我々河川委員会との関係を深めた。
子どもたちを通じて大人が田宿川に関心をもつようになり、環境保全に協力する人達が増えている。小学生や地域住民による田宿川緑地花壇の整備もすすみ、ゴミ、空缶、空瓶など極少になった。

●地域との連携を深めながら

富士市を代表する河川として、どの様な管理をすれば良いか研究し、田宿川サポーターズクラブとの、又は地域との連携を促進し、現況よりさらなる活動を目的とする。
川沿いに住宅、工場が増え、土砂を上げる場所が無くなってしまった為、10〜15年来「川渫い」が行われていない。行政にて浚渫を考えていただきたい。

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