平成15年度「コミュニティ活動賞」優秀賞受賞
「食」と「暮らし」の改善を通して、循環型地域社会を創造する
掛川市・エコロジーライフ研究会
発足年度 |
平成12年 |
メンバー数 |
60人 |
活動テーマ |
快適な生活環境の整備 |
●きっかけと主な活動
数名の者が個々に実施していた有機農業や流通及び環境保全活動を一つに結合し、純粋な市民活動を組織的に展開しようとしたのがきっかけである。
- 有機農業と循環型社会、食生活と健康などの講演会の開催
毎年1回通算4回開催、有機農業・食生活の大切さを一般市民にPR。
- 家庭生ゴミ堆肥化処理試験と処理技術の普及
市の要請に基づいて長年の実験成果をふまえ、生ゴミ堆肥化器具コンポストを使用した土着菌利用による簡易処理法及び堆肥利用法について、市内近郊地域17ヶ所で説明、講義を実施。
- モデル圃場の設置と現地見学会・研修会の開催
モデル圃場を共同管理し、水稲、大豆、サツマイモなどの有機栽培を行い、先進農家の見学や栽培研修会と併せて、会員相互の資質の向上を図っている。
- 無農薬農産物の販売
会員の生産した米、野菜、加工品などを毎週土曜日開催の朝市で販売し、消費者と生産者の交流を通して、安心・安全な食物への理解を高めている。
- 竹切り・竹炭焼きボランティア活動
里山の保全と竹資源の有効利用を図るため、会員とボランティアで荒廃竹林の伐採と竹炭焼きを実施。生産した竹炭は有機栽培茶園土壌の改善及び公園遊水池或いは小川の水質浄化に利用予定。
- 親子体験学習会の開催
モデル圃場を利用し、水稲・大豆・サツマイモなどの有機栽培作業を、植付けから収穫まで6回体験。作物の生育の仕方、自然と環境などについて体験を通じて学んで貰う。
●工夫したこと
- 活動が多岐にわたるため、毎月役員会を開催し意志の疎通を図ると共に、各事業の分担責任者を決め、事業の円滑な運営に努めている。
- 役員と一般会員との意識のズレを防ぐため、会報の発行、総会、講演会、親睦会、見学会、研修会などを行い、会員相互の交流を図っている。
- 有機栽培生産物の流通販売事業の推進において、販売所の設立、生産と販売方法及び良質生産物の常時確保等に苦労した。
●活動の成果
- 全市各地域での家庭生ゴミ簡易堆肥化処理法の講習会活動により、生ゴミ量の削減、処理生産堆肥の利用促進に寄与している。
- 無農薬農産物の販売を通して消費者との交流が生まれ、有機農業への理解が進んだ。又高齢者の生産物販売も取扱い、生きがいと希望を与えている。
- 上記一連の諸活動を通して、環境保全、農業の役割と在り方、食物と健康、自然資源の大切さ等への一般市民の関心が徐々に広がっている。
●今後は……
- 有機農畜産物の生産拡大と販売組織の充実
- NPO法人資格取得を視野に入れ、各事業活動の充実と会員増加
- 地域内での有機農業集団の育成と生活スタイル改善モデル地区の設立
今後、当研究会の活動を更に発展普及させて行くためには、県・市等の行政機関、農協、他市民団体等との理解協力を一層推進する必要があると考えている。
会員の様々な発想から生まれた幅広い活動は、大きなウネリとなって、現在の地域活動を支えています。
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