平成13年度「コミュニティ活動賞」優良賞受賞

地域ぐるみで子育てを

浜松市・子育てサロンPOP(ポップ)

発足年度 平成9年(1997年)
メンバー数 12人
活動テーマ 青少年育成活動

●活動のきっかけ

平成9年、神戸で起きた中学生の事件をきっかけに蒲地区の主任児童委員の呼びかけで、同年8月より毎月1回中学生を持つ親の井戸端会議を開くことになりました。当初は「中学生を取り巻く社会環境」「いじめ」などが話題の中心でしたが、回を重ねるにつれ、親として、あるいは社会の一員として子育てに対し地域ぐるみで取り組む方法を模索するようになりました。翌年8月からその活動(子育てサロン夜の部)と平行して0〜3歳児をお持ちの若いお母さんを対象に出会いの場を提供するという目的で子育てサロン昼の部をスタートさせました。

●活動実績

〔夜の部〕中学生の健全育成という目的で、以下の活動に取り組んでいます。

  1. 平成10年8月、地元中学PTAに働きかけ、登校時の挨拶運動を実施。(その後、PTA主体で毎年3回、地元の人たちにも参加していただき、挨拶運動がおこなわれています)
  2. 中学生のボランティア活動
    • 中学生に良き社会勉強をさせるという目的で「くるみ共同作業所」「長上苑」など、市内の福祉施設でボランティア活動をさせています。
    • 中学生と地域の方々との交流を深めるという目的で、「カンカンサンデー」「蒲デリシャス」「東海道ウォーキング」等、地元の福祉活動に参加させています。
  3. 地域の人が中学校に入り、直接中学生に接することができるよう中学に働きかけ、以下の活動を実現させています。
    • 心の教室相談員の立場で、毎週金曜日放課後に「パッチワーク教室」、水曜日の帰りの会の時間にキャリアガイダンス(実社会での仕事を通しての体験談)をしています。
    • 地元民生委員による「礼儀作法教室」(水曜帰りの会の時間)を実現させています。

〔昼の部〕周囲に知り合いがいなくて子育てに悩む若いお母さん方の子育て支援という目的で、毎月1回公民館の和室を借り切り、出合いの場を提供しています。

●工夫した点や、苦労した点

〔夜の部〕中学校に対しては気軽に入っていけない雰囲気もあったのですが、地域ぐるみの子育てという形にするために、主任児童委員(心の教室相談員も兼ねています)がパイプ役となり、中学校との信頼関係を築く努力をしてきました。

〔昼の部〕当初、この昼の部に参加するお母さん方が少なかったのですが、参加者の意向をお聞きし、「参加料無料」「カリキュラム無し」「1回限りでもOK」といったことをPRしたところ、次第に参加者が増えてきました。

●地区への影響や成果など

「カンカンサンデー」「蒲デリシャス」等、地域の活動グループから中学生ボランティアに対し、感謝されており、地域の方々の中学生に対するイメージが向上し、また、交流も深まってきていると思います。

〔昼の部〕毎回15人前後のお母さん方が参加され(そのうちの2〜3人は初参加)、この活動により友達ができたということで喜ばれています。蒲地区以外からの参加者も数人おられます。

●これからの計画

〔夜の部〕平成13年には、新たに高齢者福祉施設「長上苑」へも中学生ボランティアを連れて行くことができました。現在、小学校高学年向きのボランティアを検討中ですし、地元の私立女子高校の生徒会からもボランティア参加の申し込みがあり、植松町等で実現しています。これからも地域と学校との交流を深めていくための活動を続けます。

〔昼の部〕参加者の意向を聞きながら、@保健婦さん等の招待、Aアパート、マンションの住民への呼びかけ等を検討しています。

●その他

〔夜の部〕今年度も地元中学で「礼儀作法教室」「和裁教室」が行われており、地元の方が活躍されています。「キャリアガイダンス」についても予定されています。一回限りの活動ではなく、継続的、発展性が期待できますので、こうした中学との関係を大切にしていく予定です。

〔昼の部〕活動にお手伝いとして参加して下さる方が数名現われ、地域ぐるみで子育てをしていこうという活動目標が実現しつつあります。

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