平成26年コミュニティ活動賞
                 審査結果
                                                                                   平成26年12月4日発表

      優秀賞受賞5集団の紹介


 安全、明るく、住みよいまちづくりの展開

  門池地区コミュニティ推進委員会(沼津市)

東名沼津ICの南側に位置する、比較的新しい自治会組織であり、平成19年に当地区で国際大会である技能五輪を地域一体となって「おもてなし」し、成功させた輝かしい実績がある。この地域のカを結束した成功体験が、コミュニティ活動を展開していく気運を高めた。その後、門池(総合)公園整備とコミュニティの拠点になる「門池地区センター建設計画」が提起され、活動に拍車がかかった。
 門池まつり、桜のライトアップ、中学生を主体にした水辺のコンサートなどの活性化活動、防犯・消防団パトロール、朝夕登下校見守りなどの防犯・防災活動、元旦歩こう会、校区祭、交通安全ウォーキングなどの青少年育成活動、公園の清掃、沼津の森づくりなどの環境美化活動、乳幼児の子育て支援、託児預かり、高齢者ことぶきサロン開設などの福祉活動と、実に多くの活動を展開している。
 住民がこうした諸行事に参加するたびに、子どもたちも父母も顔見知りの輪が広がり、郷土愛が芽生えてくるなど、住民のコミュニティ意識が広く醸成されている。

やきそばでまちおこし 

富士宮やきそば学会(富士宮市)

平成11年、富士宮市主催の「中心市街地活性化のためのワークショップ」参加者が、富士宮市には路地裏等に地域の人達のたまり場的な焼きそば店が多いことに着目し、「焼きそばでまちおこし」をしようと「富士宮やきそば学会」が平成12年に誕生。
 麺、具材、焼き方など、富士宮ならではの焼きそばの特色を、市民グループがユーモアかつ話題性のある活動で発信することで、またたくまに富士宮やきそばはご当地グルメとしてブレイク。「やきそばG麺」が町中の店を調べ上げて富士宮やきそばマップを作成配布、「ミッション麺ポッシブル」で全国各地に出店、旅行会社と提携して「ヤキソバスツアー」を運行等々、多彩なイベントを次々と企画、実施し、話題性のあるネーミングで情報発信している。
 学会発足後、富士宮やきそばを食べに訪れる観光客が増加するなど、平成13年から9年間の経済波及効果は439億円と推定している。ご当地グルメをきっかけに地域ブランド確立に成功した「富士宮やきそば学会」は、各地のまちづくりにも大きな影響を与えるなど、大きな成果をあげている。




この指とまれ! 日本一のマンションコミュニティの創出

マークス・ザ・タワー藤枝(藤枝市)

 「マーグズ・ザ・タワー藤枝」は、新築マンション入居者で構成された、発足間もない町内会だが、ドア一つで隔離してしまうマンションのコミュニティづくりの必要性を感じていた町内会理事長の強い思いがきっかけで、活動が始まった。
 
同マンションの共有スペースを利用した「ぼく・わたし・パパ・ママ交流会」、「持ち寄りパーティ」や、「マンション敷地と周辺の草取り」、「住民親睦会」、「夏祭リ」、「防災訓練」等々、実に多くのふれあい活動を展開している。
 その結果、住民同士が挨拶を交わし合い、知り合い、友人ができた、活動が楽しいという声とともに活動への参加率が向上したり、ごみの出し方が整然となるなど、マンションコミュニティの創出に大きな成果をあげている。
 
全員が新規加入者という中で構成された町内会が、マンション内だけに留まらず、近隣町内会との交流イベントにも積極的に参加したり、地域で生き生きと暮らせるよう多彩な活動を展開する中で、コミュニティづくりの醸成、浸透に大きく貢献し、同市で増えつつある「マンション型町内会」のモデル的活動となっている。



環境体験学習と手づくり公園日本一を目指して

御前崎エコクラブ(御前崎市)

平成10年、御前崎の環境問題を考える会として「御前崎エコクラブ」が発足した。まず、町内を探索することから始め、町の素晴らしさを改めて知る中で、御前崎港と住宅地の間に位置する、県管理の緑地公園が、満足な手入れがされず鬱蒼とした状態であることを発見し、この場所を地域の環境問題を解決する拠点にしようと、公園の管理者である静岡県御前崎港管理事務所との協働により公園再生に取り掛かった。
 ビオトープ(池)の整備、園内遊歩道の整備、花壇と遊歩道のデザイン整備、園内の草刈りや余分な木の伐採整備等々、同会員によるボランティア作業で整備した。その後も草取りや倒木の処理、花壇の植え替えなど、年間平均300日以上の奉仕作業に従事し、そのため常に明るく綺麗な公園が維持され、地元市民だけでなく、観光で御前崎を訪れる人々の憩いの場となっている。
 
また、子どもたちに自然の恵みを体験できる場所として社会教育に協力したり、海外からの実習生には植樹や、日本文化の体験、清掃奉仕活動に参加してもらい、国際交流の場にもなるなど、公園づくりを通じた幅広い活動を展開している。




なかなかやるねぇ 中野町

中野町を考える会(浜松市東区)

浜松市東区中野町は明治から昭和初期にかけては製材業などで大変栄えていたが、東海道沿いの町並みや、製材業で賑わった町の姿は徐々に失われていた。そこで、地域の歴史やコミュニティを大切にし、良好な生活環境を維持していくために、町の有志が集まり平成17年「中野町を考える会」が立ち上がった。
 発足当時、国道1号・天竜川橋の拡幅工事が計画され、コミュニティが分断される危機に直面したが、逆にこの危機を町の基盤整備のチャンスと捉え、ワークショップなどを通じて地域の意見や要望をまとめ、自治会との連名で関係機関に提出。その結果、国道1号線の沿道等に「なかのまち夢いっぱい広場」「寄ってきっせぇ中野町(小公園)」「中ノ町フラワーロード(花壇)」などが整備され、活動展開に広がっていった。
 
昔なつかしの写真展、中野町検定、中野町のキャッチコピー・ロゴマーク公募、まち歩きガイドマップ「東海道中野町をあるく」の作成、町歩きイベント「明善翁のまち歩き」、B級グルメ「はりつけ餅」の復刻、伊豆石の蔵のまちづくりへの活用など、地域愛にあふれたバラエティ豊かな活動を展開し、魅力あるまちづくりを実現している。



平成26年度「コミュニティ活動賞」審査結果

                                                             
市町名 集 団 名 活動の目標・キャッチフレーズ
優秀賞 沼津市 門池地区コミュニティ推進委員会 安全で、明るく、住み良い、まちづくりの環境を推進する
富士宮市 富士宮やきそば学会 富士宮市の活性化
藤枝市 マークス・ザ・タワー藤枝 この指とまれ! 日本一のマンションコミュニティの創出
御前崎市 御前崎エコクラブ 環境体験学習と手づくり公園日本一を目指して
浜松市 中野町を考える会 なかなかやるねぇ 中野町
優良賞 沼津市 金岡コミュニティ推進委員会 金岡地区有識者会議 夢のある地域づくりを目指して
富士市 和田1倶楽部 町内の「わ」(コミュニケーションを大切に)
静岡市 清水郷土史研究会 郷土の歴史を楽しく学ぶ
静岡市 大川地域振興協議会 南アルプスの麓の人と自然の調和のとれた魅力あふれる里づくり
静岡市 日立清水理科クラブ

子どもたちの科学の夢を広げよう「モノづくり静岡」をみんなで応援しよう

焼津市 特定非営利活動法人 浜の会 水産都市・焼津の歴史の原点である「浜通り」の活性化を図る
掛川市 吉岡自主防災会 「災害犠牲者ゼロ」“自分の命は自分で守る 地域は地域で守る”
奨励賞 沼津市 小諏訪喜楽会 地域内の人と人とのつながりを大切にし、心身ともに健康を維持し、生きがいを求め、明るくぬくもりのある地域コミュニティの創造を目指
裾野市 公文名5区 四季の会 地域の世代を超えて、絆を深め、有縁社会を目指し、地域の活性化を図る。会員相互の啓発と親睦
富士市 富士鷹勇會 地域のために!
富士市 本市場スポーツ同好会 スポーツを通じて地域住民の触れ合いを深め、健康で明るい地域環境づくり
静岡市 特定非営利活動法人マンパワーカフェ 「役立つ・学ぶ・楽しむ」
藤枝市 藤枝ネイチュア・フィーリングの会 みみずくクラブ 障がい者も健常者も、子供から大人まで一緒に楽しめるような観察会を目指す
藤枝市 堀之内花を育てる会 見る人たちを笑顔にしたいと、花壇や歩道へ花の植栽による環境美化活動
島田市 金谷コミュニティ委員会 島田市金谷地域を元気に!
島田市 川根さわやか有志会 「元気な高齢者」 日々の健康管理と会員相互の親睦を図る
掛川市 よみきかせ会「ひまわり」 お話や人形劇を通して、幼児から高齢者まで心を通わせ、温かい心を広げていく
菊川市 ひらかわ劇団 演じる人も見る人もみんなが楽しみ、大いに笑って健康な生活をしよう

審査総評

審査委員長・川口良子氏(デザイン・アープ代表


 本年度は12市町から23団体の応募がありました。長く地道な活動を継続し成果をあげている団体や、活動期間は短いものの現代的な様々な地域課題をテーマとした先導性ある団体等、多彩さが特徴といえます。
 結果は別掲のとおり、優秀賞5団体、優良賞7団体、奨励賞11団体となりました。審査方法は、あらかじめ各委員が応募資料をもとに、審査基準である地域性・主体性・普遍性・発展性・独創性事前評価を行い、審査会でその評価を審議し、各賞を決定いたしました。
 優秀賞の5団体は、応募内容の多彩さを反映する結果となり、「富士宮やきそば学会」については、コミュニティとの関係について確認する議論が交わされたことを申し添えます。
 優良賞、奨励賞の中にも、優秀賞と同等に評価する審査員がいた団体もあり、どの団体の活動もレベルが高く、審査員一同、多様化するコミュニティ活動に優劣をつけることの難しさを実感した審査となりました。いずれの団体も、この賞をひとつの励みに、今後の活動展開に活かしていただきたく思います。
 また、本年の応募団体以外の団体も、ぜひこれらの活動を、今後の参考にしていただき、次年度、積極的に応募していただければ幸いです。

この表彰式は、『コミュニティ・フォーラム2015』の席上で行います


過去の審査結果

       平成25年度の審査結果 平成24年度の審査結果      





 
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平成26年度の募集は終了しました

あなたのまちの活動レポート募集!!

コミュニティ活動賞

コミュニティづくりを通じて、潤いと活力ある地域づくりに努力している
地域の皆さんの活動を募集します!


―募集の対象と条件―

(1)

 今日的な生活課題、例えば、地域の活性化、高齢者問題や子育て支援活動問題、自然環境の保護・保全などの快適な生活環境整備、青少年の健全育成、ゴミ減量やリサイクル活動、国際交流などのテーマに取り組み、生き生きとした明る地域社会づくりに向けて活動しているもの。
(2)  活動(組織)が発足して、1年以上を経過したものとします。
(3)  過去5年間(平成21年以降)、この「コミュニティ活動賞」で優秀賞、優良賞を受賞された地区集団については、本年度は応募できません



優秀賞(3集団程度

賞楯と記念品
優良賞(5〜6集団) 賞楯と記念品
奨励賞(若 干) 賞状



応募の締め切り

平成26年10月31日



審査委員

本協議会の推進専門委員などに委嘱します。


審査のポイント

下記の項目をポイントに審査をいたします

地域性

地域の特性、課題、実情を生かすなど、地域性のあるこ
主体性 地域住民が主体的に活動していること。自主財源を確保していること
普遍性 活動の内容は、他の集団のモデルとなるような普遍性を持っていること
発展性 一過性でなく、今後さらに活動の発展性が期待できること
独創性 活動がマンネリ化せず、常に新しい試みに挑戦するなど、独創性や創造性があること

応募方法

(1) 所定の応募用紙に必要事項を記入してご応募ください。

   ※ 応募用紙内に納めるようにお願いします
(2) 活動に関連した写真や資料も参考に添付してください。

   ※ 写真はA4版の用紙に貼付し、説明を記してください。
(3) 書類審査が中心ですので、応募用紙へはわかりやすく整理して記入してください。
(4) 応募にあたり、本協議会の構成団体か県(自治行政課)、市町村の推薦を受けてください。

まずは、応募用紙を下記までご請求ください


事務局:静岡市葵区駿府町1−70/総合社会福祉会館内
Eメール sizucom0829@po.across.or.jp
電話・054-251-3585  FAX 054-250-8681

その他

上位入賞集団は、平成27年度 (財)あしたの日本を創る協会主催の「あしたのまち・くらしづくり活動賞」に推薦いたします