地域の偉人「夏目甕麿」の功績を継承する取り組み
情報通信員:片山愛司
夏目(なつめ)甕(みか)麿(まろ)顕彰会
地域文化活動 湖西市
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代表者名
谷中宏光さん
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開催月日
令和 7 年 5 月 5 日(月) 10:00~12:00
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開催場所
禮雲寺(れいうんじ)
179
号
趣旨・目的
白須賀が誇る江戸時代の国学者「夏目(なつめ)甕(みか)麿(まろ)」の遺徳と業績、文化的遺産を継承しながら、地域文化の発展を図る。
活動内容
夏目甕麿顕彰会は、甕麿を顕彰する目的で集まった有志によって支えられ、会費を集めることなく賛同者による支援によって運営している。
地域の偉人でありながら、その功績を調査することによって、近年になって知られるに至っている。郷土を愛し、出版事業によって国学の振興を図り、学問のために生涯を捧げた夏目甕麿の功績をたたえ、「甕麿顕彰祭」として地域住民に継承していくために毎年開催されている。
地域住民が甕麿の功績を研究し、集約する取り組みを通して、白須賀地区の文化意識を高め、地域文化の高揚に寄与している。
活動の特徴
地域の偉人に関する資料がほとんどない中で、夏目甕麿の功績を研究し、後世に残そうとする取り組みが、地域住民の有志によって継承されてきた。その取り組みを行政や文化協会、自治会、市民団体などのサポートによってさらに高まり、成果を上げてた。
夏目(なつめ)甕(みか)麿(まろ)(1773~1822)は、江戸時代後期の国学者で、遠江国浜名郡白須賀(現:湖西市白須賀)の酒造業を営む名手の家に生まれたが、学問を好み、国学者「内山真龍」に入門したり、「本居宣長」の門人となったりした。勉学によく勤めて、その逸材と称され、著書には「皇陵写生図」「古野の若菜」「駿河国号考」等がある。しかし、私財をなげうって出版事業に力を入れたため家業は破産した。そんな中でも出版事業に力を尽くしたのは、全国にたくさんの本が出回っているのに、古学(国学)がはじまった遠江に事物や言語に関する書物がなく、古のことや今のことを知る上で頼みとするものがないからと述べている。