平成30年度コミュニティ活動賞審査結果発表
優秀賞受賞3団体紹介
山田川流域を愛する人を育てる 山田川グリーンツーリズム研究会(三島市)
「山田川自然の里」は、国の交付金を受け、平成18年度から3ヶ年かけて、山田川の織り成す自然環境を活かし、放棄されていた田畑などを農業体験ができるよう行政と市民が連携しながら環境整備を行い、平成21年4月に全面開園した。この事業に携わった地域住民やワークショップに参加した市民有志により、同年4月1日に当研究会が設立された。
会の設立後、自然環境の保全を図るとともに、稲作や梅の収穫体験をはじめ、土や植物などに触れ、親子で自然を楽しむ「どろんこはらっぱ」や親子でゆっくりお散歩を楽しみながら野遊びや畑づくり、絵本などの活動を通じ自然を楽しむ「おはさまはらっぱ」等のイベントを年間40回開催し、延べ1249人が参加している。 「山田川自然の里」を食育、農育、環境教育の場として活用し、幼児や子ども、青年などの若い世代に里山の素晴らしさを伝え、里山の美しい景観を次世代に受け継いでいる。また、多くの人が交流を深め、仲間づくりをする機会を提供している。 |
花と香りに包まれた歴史の郷・山の手 焼津市山の手未来の会(焼津市)
我が郷・山の手地区(策牛・関方・方の上)の高草山山麓には、数多くの有形無形の文化的財産・遺産がある。平成8年、美しく歴史のある郷を再確認し伝え、「自分たちが今できる事」を実行していこう地域住民が声を上げ発足した。主な活動は「古代光通信狼煙揚げ」「ふるさと探訪と蝋梅の香りを聴く会」「山の手さくら祭り」があり、特に平成15年から開始したさくらまつりは、期間中は約5~6万人が来場する焼津における観光名所として認知されている。これにより、近隣地域も注目されるようになり、高草山周辺の歴史価値が見直され、周辺山城も発掘が進められるようになった。また、会の活動が地域を盛り上げることで会員自体も楽しみ、それが地域の方々や訪れる方への楽しみにも繋がっている。
平成29年からは市が主催する「まちづくり市民集会」の実行委員会にも加わり、地元のみならず市全体に視野を広げ地域の活性化に向け精力的に活動をしている。 |
若者が互いに協力し、互いに学び、成長するコミュニティを目指す
若者いわたネットワーク(WIN)(磐田市)
昭和63年から「ファミリーフェスティバル」という名で毎年開催されていた「いわたゆきまつり」は、平成18年にこの行事を支えていた地元青年団が休会したことで存続の危機に直面した。そこで「いわたゆきまつりをなくすわけにはいかん」と有志が立ち上がり継続することとなり、その後、冬だけでなく年間を通じて地域の為になり、高校の文化祭のように楽しい活動をしたい!とWINを立ち上げ活動を始めた。
主な活動は、いわたゆきまつり、磐田市内美化活動。その他、市内の他団体から声を掛けられ、一緒に活動をしている。会では「若者」という同じ土俵で語り合える年代が35歳あたりであると考えているため、35歳定年制を設けている。結果、卒業がある事で後を託す気持ちでアドバイスを惜しみなくでき、自然に世代交代が行われていることにもつながっている。市内に誕生した新たな若者グループや磐田青年会議所等との協働により磐田市を今以上に活気のある街に盛り上げていく。 |
★30年度審査結果
優秀賞(3団体)
〇三島市 山田川グリーンツーリズム研究会 山田川流域を愛する人を育てる
〇焼津市 焼津市山の手未来の会 花の香りに包まれた歴史の郷・山の手
〇磐田市 若者いわたネットワークWIN 若者が互いに協力し、互いに学び、成長するコミュニティを目指す
優良賞(7団体)
〇富士市 こども食堂富士見台 「子育て応援」「孤食防止」「居場所づくり」「地域の絆づくり」
〇静岡市 中田・馬渕女性防災ネット 地域に女性目線の防災を町内の壁を乗り越えてつたえていく
〇牧之原市 牧之原市花の会 空港のまち・花いっぱいのまち
〇掛川市 西山口地区福祉協議会(西山口地区まちづくり協議会傘下組織)
“一人の百歩より百人の一歩”~つなげよう福祉 深めよう絆~
〇掛川市 掛川第三地区まちづくり協議会 「支えあい 心豊かなまちづくり」
〇浜松市 学習支援曳馬ボランティア委員会 将来を担う子供たちの学習UPを目指して
〇浜松市 可美校区子ども会世話人連合会 楽しい子ども会にしよう!
奨励賞(5団体)
〇沼津市 久連勇踊り保存会 久連地区で一度途絶えた伝統文化である勇踊りの復活と保存継承
〇沼津市 「五月町自治会地域巡回活動」推進グループ
通学路における学童の見守りと地域巡回による安全・安心なまちづくり
〇島田市 牧之原公園マルシェ実行委員会 金谷をもっと元気に!
〇掛川市 掛川第四地区まちづくり協議会 「笑顔でふれあう住みよいまち 城西」
〇浜松市 和合町自治会
安心して快適に暮らせるまちづくりを目指して、花いっぱい運動及び交通安全宣言のまちを推進
審査総評 (川口良子審査委員長)
本年度は10市から15団体の応募があり、結果は別掲のとおり、優秀賞3団体、優良賞7団体、奨励賞5団体となりました。審査方法は、あらかじめ各委員が応募資料をもとに、審査基準である地域性・主体性・普遍性・発展性・独創性、活動実績について事前評価を行い、審査会でその評価を審議し、各賞を決定しました。 今年度の特色としては、自治会、地区社会福祉協議会、花の会、子ども会等、長い歴史のある地域団体や、歴史は短いものの若者や女性が中心となる団体など、応募団体の多様さが挙げられます。そして、それらの活動内容は、多様化する地域課題に、様々な団体が真摯に取組んでいる状況が伺えるものとなっており、中でも“子どもへの支援”に取組む活動が多かったことが特色として挙げられます。応募総数は昨年と同数でした。加えて、昨年と同様、伊豆地域からの応募が無かったことが課題といえます。次年度は、より広範な市町の方々からの積極的な応募を期待しております。
|
表彰式 「コミュニティ・フォーラム2019」の席上
とき:平成31年2月16日(土) 会場:掛川市民文化会館 シオーネ
あしたのまち・くらしづくり活動賞」への推薦
公益財団法人あしたの日本を創る協会が全国規模で募集している「あしたのまち・くらしづくり活動賞」に、優秀賞受賞団体を、平成31年度同賞に本県から推薦する。