コミュニティ活動賞

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令和6年度コミュニティ活動賞決定しました。

優秀賞受賞3団体紹介

 

柚野山を四季彩の森へ ~どんぐりがひろえる、すべての生き物にやさしい里山づくり~

  NPO法人 YUNOどんぐりの会 (富士宮市)

昭和20~30年代に植林されて放置されている山を、四季の彩あふれる山に変えたいと思い、放置林の針葉樹伐採・広葉樹植樹を始めた

<これまでの活動>

伐採地への植樹及び下草刈り(毎月2回)毎年1回11月に柚野小学校児童とともに植樹活動実施(毎回150人参加)している。2023年度までに8,670本、87,700㎡に植樹(落葉広葉樹29種)している。育樹、育林活動 広葉樹を植えたらその後7~10年は下草刈りが重要。

〇桜の丘整備

 通路の整備、ジンダイアケボノザクラ・オオヤマザクラ植樹

〇柚野中学校 総合学習との連動

 柚野山を知り、森の管理(草刈り・通路整備など)作業を年間通して一緒に実施

〇「どんぐりハウス」地域の交流の場整備

<地域にもたらした効果>

柚野山に登って、柚野小・中学校を眼下に、正面には富士山が見えるすばらしい眺望を維持しています。植樹活動により、地元の簡易水道組合のみなさんをはじめ、地域の人が水源涵養に関心を持ってくれるようになりました。また、柚野小学校児童が植樹をし、柚野中学校生徒が下草刈りという流れで一緒に活動していることにより、興味を持ち続けてくれています。

<これからの活動計画>

柚野山を柚野小・中学校の裏山として豊かな山とするため、地域各世代と協力して育樹・育林していきます。作業ができなくても柚野の自然が好きな人、趣旨に賛同いただける人歓迎!気楽に集い語り遊べる場として、古民家風建物を中心としたどんぐりの森交流広場を建設します。

 

地域課題の解決に向けて、協働のまちづくりをすすめよう

  相良地区絆づくり事業実行委員会 (牧之原市)

相良町と榛原町が合併し牧之原市が誕生したとき、市は全体の融和を図るため、まちづくりを始めた。この理念を実現し、地域の文化や防災理念等の推進を図るため、住民の主体的な参加を通じて、協働のまちづくりを始めることとした。

<これまでの活動>

平成27年 「深蒸し茶をPRしよう」相良6区区民557人が一斉にお茶を飲むイベント」

平成28年 「防災ウォーク」を通じてまちの防災意識を高めよう。

平成29年 「防災マップ」を作り町の商店などに配付。前年度のウォ-キングで発見した危険箇所の紹介。

平成30年 「避難所運営体験」(HUG)を実施し、協働意識の醸成を行った。

令和元年  「楽しく防災を体験しよう“運防災”」運動競技に防災を合体したイベントを実施し、6区が競いながら、防災を学んだ。

令和3年 「避難所を知ろう」避難所を案内する「看板」をみんなで町に設置。

令和4年 「我がまち再発見ウォーキング」命山、寺社を訪ねて話を聞き、防災意識向上とともに、まちの生い立ちや、寺社の由緒を学んだ。

令和5年 「相良小学校150周年を記念して」まちの絆を高めよう(本報告)

<地域にもたらした効果>

2023年度に開催したイベント、相良小学校150周年記念のお祝いは、「コア委員会」11人が推進役となり、相良小学校区6区の区長を含む「実行委員」33人(コアを含む)が実行主体となって事業を遂行した。この組織的形態から事業主旨が構造的に区民へ伝わり多くの参加者が得られた。また、3人の女性コア委員が全体的観点を見据えて指導した。きめ細かい指導により、女性の参加者が多くあった。(参加者は約500人、女性は半数以上)ひいてはイベントを通じて「区民協働意識」が培われた。「これまでこのようなイベントがなかった。参加できて大変楽しかった」「孫と参加できて大変良かった」「小学校時代の友人と思い出を話し合えた」等との感想が聞かれ、家族、地域への愛着“故郷大事”の意識向上に意義があった。

<これからの活動計画>

2024年度は12月7日(土)に、コンセプト「新しい体育館で学ぼう、動こう、笑おう」のもと区民400人規模の「運動会」を開く。体内時計ウォーキング、防災クイズラリー、紙飛行機投げ、玉入れの競技種目が決まった。

 

耕作放棄地の解消、跡地への植栽活動と収穫物の二次利用による教育機関や福祉施設との連携 “みんなで楽しみながら汗をかく”

    岩田故郷の会 (磐田市)

磐田市農水課より、耕作放棄地を解消し、地域の景観形成に取り組まないかとの提案を受け、当時の自治会長や地元の仲間に声を掛け始まった。

<これまでの活動>

耕作放棄地の解消(ジャングル化した農地1.2aを10ヶ月かけて、元の畑に戻した)や田畑や農業用水路路肩の草刈り、農業用水路の泥の浚渫、農業用水路の柵板の補修などの農地保全活動。その他、収穫物の二次利用によるワークショップの開催し、教育機関や福祉施設との植栽体験による連携や地元交流センターとタイアップし、きっず食育チャレンジの共同開催を行っている。

<地域にもたらした効果>

・地元の小中学生と一緒に種まき・収穫・試食体験をすることにより、植栽や農業への関心が高まった。

・耕作放棄地の解消や、畦畔の草刈り、水路の泥上げは景観形成に寄与するだけではなく、防犯や防災、交通安全の面でも役だったのではないか。

・チューリップ 4,000 球を管理農園である『お花畑』に向陽中学、豊田中 学、北部三地区小学校(岩田、大藤、向笠)の児童・生徒や地元ボランティアの皆さんの協力の元、 無事植えることができ、花が咲くころに交流センターにて、コンサートを開催している

<これからの活動計画>

11月 オリーブの油絞り、玉ねぎの植え付け

12月 軽トラ市への参加、チューリップの球根植え

R7,1月 ビオラの苗植え、コマツナ・ラディッシュのトンネル栽培

R7,2月 地元水路の泥上げ

R7,3月 軽トラ市への参加

R7.4月 お花畑コンサート

 

優良賞受賞5団体紹介

笑顔で活動

  沼津市金岡コミュニティ推進委員会社会福祉部 (沼津市)

17,000世帯が暮らす金岡地区。高齢化が進みフレイル問題が顕著なったため、金岡コミュニティ推進委員会福祉部が地区社協と協働し、健康づくり教室や寿サロン、三世代交流輪投げ大会、餅つき大会、フレイルチェック等を開催し金岡地区の健康づくりに励んでいる。多数の高齢者が集う居場所づくりや孤立防止に役立つとともに、地域の活性化に寄与している。

「つなぐ つながる 支え合う」地域づくり

  長田東社会福祉協議会 ささえ愛 (静岡市)

2021年、地区内の高齢化が進み、公的制度だけでは支えきれない「日常の困りごと」に対して支援できる体制がなく、困っている人たちの増加が顕著になってきており、助け合いの輪を広げようと発足した。主な活動は、ゴミ出し 草取り 枝払い 話し相手等、初年度の利用者は45人だったが、2023年度は387人の利用があった。支えるボランティア側の高齢化もありいかに次世代へ活動を継承していくかが大きな課題である。

「自然とのふれあい」を通して「良い公民、良い人間」を育てる

 みんなでうさぎ山を楽しむ会 (磐田市)

2010年、うさぎ山公園にあった児童館が廃館になり、存続を希望する署名活動をしたが叶わなかった。そこで、うさぎ山の自然の中に子どもの居場所、学びの場をつくろうと発足した。毎月第2木曜日の未就学児童を対象とした「お散歩会」は、自然観察や紙芝居を野外で実施。毎月月末の土曜日に開催する幼稚園児、小学生が参加できる「自然遊び体験教室」はテント張りや野外料理などの自然体験を行っている。体験教室では、中学生にボランティアを呼びかけ、お手伝いをしてもらっている。

 

みんな元気に楽しい農園

  豊島みんなの農園 (磐田市)

 

2017年に発足した団体。休耕地や耕作放棄地で作物を栽培し、農作業や地域住民が参加できるイベントを通じて地域のつながりに貢献している。農作業だけではなく、会員の特技を生かした地域の困り事、相談事に積極的に対応。簡易水道小屋の屋根の張替えや自治会から依頼された神社の樹木の枝払いも行っている。収穫祭では、子ども会を通して参加者を募集し、収穫の喜びと地域活動の楽しさを体験。自治会との連携をより深め、魅力ある、必要とされるコミュニティ活動をしていく。

昭和30年代の里山の復元

  椎ノ木谷保全の会 (浜松市)

「冨塚椎の木屋特別緑地保全地区」で、自然保護・保全活動をしている椎ノ木屋保全の会。2003年に市内の高校が、当該地にグラウンドを造成する計画を発表し、それに対して地域自治体や近隣小学校を中心に保全の機運が高まって発足した。毎月第2、4日曜日の午前中に保全活動をしている。椎ノ木屋キッズという親子対象にしたプログラムを年に4回開催。生物観察や稲作体験も行っている。近隣小中高校の生徒、及び大学生、そして地元企業が様々な体験をすることで里山保全活動について理解を深めている。

 

奨励賞受賞6団体紹介

 

地区内の親子が自然の中で様々な体験をして子供が本来持っている感性や工夫する力を育てる。森の好きなファミリー集まれ!

 ごてんば森っ子クラブ (御殿場市)

2004年に御殿場地区内に完成した市民の森フォレスト乙女を会場にして、親子に自然体験の場を提供し、自然の中で自由に活動してほしいと願い始めた。御殿場市の自然を生かして子供たちが楽しめるような企画を作り、これまでに延べ623家族2,304名の参加。活動後には広報紙を作成して地区内に回覧している。年4回の活動は、4月タケノコ掘りと竹の糸電話ヅクリ、8月水鉄砲づくり、森の中遊び、10月秋の耕作森の遊び、11月焼き芋づくり、クリスマスリースづくり。手作りで作ったスライダーやターザンロープ、竹登りなどは子供たちに大変好評。

楽しく活動して、楽しい二ツ屋をつくる!

 二ツ屋愛好会 (裾野市)

裾野市の二ツ屋地区で、住民相互の親睦を図り、お互いの顔が分かる地域のつながりを大事にしていこうと1975年ごろに発足した団体。ソフトボールを通じて、住民同士の交流や繋がりを育んでいる。発足時から自治会の支援を得て、納涼祭での出店を担当し、住民の交流機会を盛り上げている。お祭りになくてはならない存在として、近隣を含む多くの住民に喜ばれている。今年度から区の依頼により、神社境内や集会所横公園、市所有地のゴミ置き場での草刈りをボランティアで実施。休会をしている会員が多くいるので、改めて参加を促し、幅広いボランティア活動が実施できるよう声掛けを実施していきたい。

地域医療と介護を守り育むために市民の皆様と共に出来ることを1歩ずつ進めていく ~知って、考えて、行動する~

 NPO法人f.a.n.地域医療を育む会 (掛川市)

中東遠地域の医師・看護師、その他の医療職者が大変不足している中で、市民として何かできることはないかと思い、医療・介護の現状や資源・課題の情報や上手な利用についての発信。もしものときに、どのような医療やケアを望むのか前もって考える「養生サロン」の開催。保育園、学校、自治会を対象にした、普通救命講習及び一般救急法講座の出前講座等を実施している。市民の地域医療に対する意識が高まっただけでなく、活動を見聞きした方々が本会に加入したり、共に活動したりと、どんどん地域医療の担い手が増えていると感じる。

市民レベルでのベトナムとの国際交流の拡大、深化

 袋井ベトナム友好協会 (袋井市)

ベトナム独立の革命家ファンボイチャウが、浅羽佐喜太郎の為に袋井市の常林寺に建立した記念碑の建立85周年記念行事を開催した事を契機に、2005年より浅羽ベトナム会としてベトナムとの市民交流を開始した。ベトナムからの参拝者に対して梅山地区住民による歓迎対応と、会員や市の関係者、商工会議所や企業による袋井や近隣地域の産業、観光名所等の紹介や案内や2009年からは、毎年、留学生を市内の一般家庭にて受入れて市民レベルでの交流(受入実績250名)を実施。2021年より日本語を学ぶベトナム大学生とZoomにて日本語会話交流等、地域資源を掘り起こし、市民をはじめ市内外のベトナム人の交流に取り組み、友好交流から産業交流への発展、地域経済の活性化にも寄与している。

お互いさまのこころが通う南みくり お互いさまの心を運ぶ【もろこ号】

 南御厨地域づくり協議会移動支援サービス【もろこ号】運行委員会 (磐田市)

2020年地区内を通っていた路線バスが退出したことで、地域住民の通院・買い物等の移動手段に不便が生じてきたため、翌年「公共交通の未来を考える会」を立ち上げ検討を開始。住民アンケートで要望を把握し、令和5年10月に正式運航を開始した。運転ボランティアの過重負担にならないような運行計画を作成し、利用者の個人的な都合に柔軟に対応できる体制を考えている。運転手と利用者の心と心が通い合い、地域づくり(コミュニティ)の形成に役立っている。

子どもの学習支援と楽しい居場所作り

 イズミウルトラキッズラボ 

(浜松市)

他の地区での学習支援はあったが、泉小学校区には無かったこと、また、会場の高台協働センターから声を掛けて盛らっったことがきっかけとなり、2021年に子どもの学習支援と楽しい居場所ををつくろうと会を立ち上げた。地域住民のボランティアからなる11人(平均60歳)で毎月1回、学習会と作物づくりやスポーツ体験等を合わせた会を開催。異学年のグループにすることで、学習、調理、スポーツなどで高学年が低学年の助ける姿が見られる。

審査総評 (川口良子 審査委員長)

 本年度の活動賞は10市14団体の応募があり、別掲のとおり優秀賞3団体、優良賞5団体、奨励賞6団体となりました。

 審査は、各審査委員が審査基準に基づき応募資料を事前に評価し、審査会において、その結果を踏まえて意見交換を行いながら、慎重に審議されました。

 本年度の特色として、環境保全、まちづくり、社会福祉、地域医療、国際化など、多様な特徴あるテーマの活動団体からの応募があり、加えて全体として一定レベル以上の活動であったことから、審査委員の評価が分散したことが挙げられます。そうした中、学校や地域と積極的に関わりを持つNPO法人等の活動、ボランティアを募り地域の住民同士で支え合う仕組みを構築した活動、休耕田等を活用した住民参加による農作業や収穫イベントを行う活動などに評価と期待が寄せられました。一方、地域とのつながりが明確でないものや、ウェブの活用などによる地域への情報発信が十分でない活動について、改善を期待する指摘がありました。

 審査においては、「放置された針葉樹林を広葉樹林に替え、小中学校と連携しながら生き物にやさしい里山づくりを行っている活動」、「合併を契機に、地域の課題解決を、防災やまちの再発見等の住民協働の活動により取り組んでいる活動」、「公的な交付金等を活用しながら、耕作放棄地の解消、花の植栽による景観向上、軽トラ市への参加、農福連携の試み等、地域での広範な活動につなげている団体」などが、審査委員の高い評価を得ました。

 また審査の過程で、広い地域で活動を行う場合においても身近なコミュニティへの視点と関係を持つことの重要性や、様々な公的な助成等を住民の継続的なコミュニティ活動に有効につなげていく姿勢や工夫の必要性が意見として出されました。

 今年度は市部の団体のみの応募となりました。次年度以後は、町部も含め、県下各地のコミュニティ活動団体が、知恵と工夫を駆使しながら、積極的にコミュニティの強化と地域課題の解決に向けた活動に取り組まれ、本「コミュニティ活動賞」に多数応募されることを期待しております。

 

表彰式:「コミュニティ・フォーラム2025」の席上

とき:令和7年2月15日(土) 会場:ワークピア磐田

 「あしたのまち・くらしづくり活動賞」への推薦

 公益財団法人あしたの日本を創る協会が全国規模で募集している「あしたのまち・くらしづくり活動賞」に、優秀賞受賞団体を本県から推薦する。

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