夢枕に出て安置された不動明王を守り続ける地域住民
情報通信員:池田 弘
島田市伊太東川根上&常盤町 不動尊と薬師庵を守る会
郷土芸能、伝統行事 島田市
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代表者名
世話人 北川好之さん
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開催月日
年 2回
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開催場所
伊太釜ヶ沢不動尊
167
号
趣旨・目的
不動尊の保全に努める事で、法要行事、自然環境保護、伝統文化が継承されて地域住民の連携強化に繋がりボランティア精神が育まれる。
活動内容
縁日は3月と8月に行われ両日とも28日で、役員総出で堂内等の清掃を行った後お供物を盛り付け、住職の読経が行われる。不動尊は老朽化が進んでいるが、ずっと以前はお堂で定期的に子ども会を開催して勉強し合い、麓を流れる清流の滝壺では水遊びや魚釣りなども見られ懐かしい思い出の場所である。上流の岩陰に冷泉が白く染み出て汗疹に効能があり利用もした。
毎年7月には、伊太地区の環境美化運動が行われ、不動尊周辺も草刈りも行われる。北川世話人は、ご利益、由緒ある所であり、出来る限り長くお守りして行きたいと挨拶された。
活動の特徴
明治時代頃かと思われるが、地域住民の心の拠り所として長く信仰され、守り続けられて来た。役員や町内住民が協力し合い薬師庵と不動尊の2箇所の保存維持に努力しており、伝統文化、自然環境保護に寄与している。
釜ヶ沢不動尊は、大同3年京都の東寺で彫られた仏像であった。不動明王を深く信仰していた伊太村の住職の夢枕に現れて安置されたと略縁記に記されている。
言い伝えによれば、当時村内に心身病弱な者がおり、深夜に徘徊し家族や住民は困り果てていたが不動明王を祈願したら治癒したことから近隣地域から参拝者も多く押し寄せたと言う。そんな霊験あらたかな不動尊も今はひっそりと静寂漂う場所である。